体を温める食べ物、冷やす食べ物

献立を考えるときに大切なのは、自分の体質や体調にあった、「性」の食べ物を選ぶことです。自分の体質がわかったら、下記に性質別に食材をまとめましたので参考にして、これまでの食生活を見直しましょう。体調が悪い時は、たとえ好物であっても、体質に合わない「性」の食べ物は控えるようにしましょう。

食べ物の作用は穏やかなので、薬ほど神経質になる必要はありませんが、同じ性質の食べ物を長期にわかって摂取し続けるとた「未病」の悪化に繋がります。

体の不調を改善し、健康に過ごすには、体が冷えやすい「寒証」の人は寒い季節には、体を温める「温熱性」の食べ物を。反対に体に熱をこもりやすい「熱証」の人は、暑い季節に体を冷やす「涼・寒性」の食べ物を食べるようにすると、くずれたバランスを修正することができます。

ただし、「寒証」の人が「寒性」の食べ物を食べてはいけないということはありません。熱いスープにしたり、「温・熱性」の食べ物と合わせたりと、食べ合わせや調理法を工夫すれば、「性」による悪影響を抑えることができます。

以下、食べ物の性質について詳細を書いたので、根気はいりますが・・・御覧くださいませ♡笑

四性(しせい)

食材や生薬の性質のことを「性」といい、中医学では身体に取り込んだあとに現れる反応や症状によって「温・熱・涼・寒」の4種類に分類し、これを「四性」あるいは「四気」と呼んでいます。

この「四性」のうち、身体を温める作用が比較的強いものは「熱」、穏やかに身体を温めるものが「温」、比較的身体を冷やす作用が強いものは「寒」、穏やかなものが「涼」です。

実際には、性質に滞りがあまりない「平性」という分類があるため、合わせて5つに分けられています。

寒証寒邪の侵入を受けて身体の「陰」が盛んになり、身体の機能が低下している状態。
手足が震えてだるい、顔が青白い、元気がない、喉は乾かないが温かい飲み物を欲しがる、尿は量が多くて透明、便は軟便気味。
熱証熱邪の侵入を受けて身体の「陽」が盛んになっている状態。
水など冷たいものが飲みたくなる、顔色が赤くなりイライラする、尿が少なくて色が赤い、便秘になりやすい。
寒証と熱証(実証:邪気が盛んな場合)

このように、病気の性質は「寒証」と「熱証」に分けられます。病気の性質を理解した上で、食材や生薬がもつ「温・熱・寒・涼」の性質を取り入れることで、病気の予防や治療に活かすことができます。

上記でも説明しましたが、大切なのでもう一度言いますね!食材や生薬の性質は、身体を温める「温熱性」のもの、熱を冷ます「寒涼性」のもの、どちらでもない「平性」のもの、の3つに分けられます。

四性の特徴

①温・熱性

「熱性」の食べ物には身体を温める興奮作用があります。冷えやすい人、血液の循環が悪い人、貧血気味の人などが冬に食べるのに適しています。

「温性」の食べ物はその作用が穏やかです。「熱性」のお肉などに生野菜を添えるなど、「寒・涼性」の食べ物を加えると「熱性」の作用を抑えることができます。

温熱性の食材や生薬は、身体を温める働きが低下している人や寒邪が停滞している人い最も適しています。逆に、身体に必要な潤いが不足している人は身体に熱がこもっているので食べすぎないようにしましょう。また、身体に熱がこもっている人や、湿と熱の組み合わせで起こる「湿熱」体質の人にとってもよくありません。それ以外の人でも、熱病のときに温熱性のものを食べすぎるのはよくありません。

主な食材と生薬

野菜・芋・きのこ類肉・魚介類豆・穀類果物類その他
身体を温める食材うど、かぼちゃ、かぶ、からし菜、紫蘇、生姜、玉ねぎ、にら、にんにく、パセリ、よもぎ、らっきょうなど牛肉、鶏肉、牛レバー、豚レバー、ラム肉、鯵、いわし、海老などもち米、玄米、麦芽、いんげん豆など杏、さくらんぼ、ザクロ、なつめ、みかん、桃、ライチ、栗、くるみなど黒砂糖、みそ、紅茶、酒、胡椒、山椒、唐辛子、わさび、カルダモン、シナモン、陳皮、ナツメグ、フェンネルなど
身体を温める食材一覧

②寒涼性

「寒涼性」の食べ物には身体を冷やす消炎・鎮静作用があり、「涼性」の食べ物はその作用が穏やかです。「熱証」の人、熱のある時や夏に食べるのに適しています。「寒証」の人は避けたほうが無難ですが、「寒性」の刺し身に「温・熱性」のわさびや大葉を加えると「寒性」の作用を抑えることができます。

野菜・芋・きのこ類肉・魚介類豆・穀類果物類その他
身体を冷やす食べ物菊花、きゅうり、ごぼう、せり、セロリ、たけのこ、冬瓜、トマト、ナス、苦瓜、白菜、ほうれん草、レタス、れんこん、こんにゃく、黒木耳など砂肝、すっぽん、アサリ、牡蠣、カツオ、カニ、しじみ、たこ、どじょう、はまぐりなど粟、小麦、そば、ハトムギ、ひえ、緑豆牡蠣、キウイ、グレープフルーツ、すいか、すもも、梨、パイナップル、メロンなど葛、昆布、のり、わかめ、バター砂糖、緑茶など
身体を冷やす食べ物一覧

潤いが不足し、虚熱がある人や身体に熱がこもっている人に適します。体質的に温める力が不足して冷えやすい人は食べすぎないように注意しましょう。その他、冷えにより血の巡りが悪くなっている人や、寒湿の邪気により身体に余分な水分がたまり、冷えやむくみが起きている人にも適していません。また、強い悪寒と身体の痛みを伴う風邪のときにも、よくありません。

③平性

性質にあまり偏りがないものを平性といいます。平性の食材や生薬は身体に不足している栄養(気・血・津液・精)を補う働きを持ち、比較的、消化や吸収がし易いものが多いのが特徴です。

野菜・芋・きのこ類肉・魚介類豆・穀類果物類その他
どちらでもない食べ物大根、にんじん、アスパラガス、青梗菜、なずな、ブロッコリー、百合根、さつま芋、里芋、しいたけ、しめじ、白きくらげなどイノシシ肉、豚肉、あゆ、あわび、いか、かれい、さば、鮭、さんま、白魚、すずき、ぶり、たらなどうるち米、小豆、えんどう豆、黒豆、グリンピース、そら豆、とうもろこしなどいちご、いちじく、梅、クコの実、さんざし、葡萄、柚子、林檎、ぎんなん、ごま、落花生など牛乳、豆乳、豆腐、納豆、ごま油、サラダ油、ひじき、八角など
平性の食べ物一覧

平性の食材や生薬は性質に偏りが少ないことから食養によく用いられます。身体の中の潤いをもたらす津液が不足し、体内に熱がこもっている陰虚の人や、温める力が不足して冷えやすい陽虚の人の体質強化や、病後の回復などにも向いており、季節や住んでいる場所、体調、病気の種類など体質や、世代などをあまり気にせず使うことができます。

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