風邪を引いた時の漢方の選び方(3)

麻黄湯や桂枝湯についてお話をいたしましたが、やはり中医学の観点から説明すると本当に難しいのです。

感冒もたくさんの種類があって、感冒に効く漢方も本当にたくさんあります。薬局に売ってある漢方薬はほんのほんのほんのほんの少しです。方剤学っていうだけで分厚い本が売ってあるくらいなのですから。

 

本日は葛根湯についてお話をしていきたいなと思います。葛根湯は結構なじみがある漢方だと思いますが、全ての風邪に適しているわけではありません。

葛根湯に入っている成分は

葛根(かっこん)、麻黄(まおう)、桂枝(けいし)、芍薬(しゃくやく)、生姜(しょうきょう)、大棗(たいそう)、甘草

が入っています。

桂枝・芍薬・生姜・大棗・甘草は桂枝湯そのものです。葛根湯は桂枝湯+葛根、麻黄の組み合わせです。

葛根は体を冷やす性質を持っている生薬です。そして肩や背中のこわばりを除去してくれる優れものです。なので、慢性の肩こりには葛根湯がおすすめです。

麻黄は口すっぱく言っていますが、汗が出ていない時に使う生薬です。なので体を温めて汗を出して体の中の風邪を汗として発散してくれる働きがあります。

桂枝と芍薬は血を生み出してくれます。そして、体全体を温めてくれます。

生姜は字のごとくしょうがなので体を温めて汗をかかせてくれます。

大棗・甘草は甘みの成分が強いので生薬を調和してくれます。

 

 

麻黄湯や桂枝湯と同じく風寒の邪気が体の中に侵入してくるので、発熱悪寒が生じ、さらに肩のこわばり・汗が出ないときには葛根湯です。頭痛も伴ってくるので、、、そういう時には葛根湯を飲んでみてはいかかでしょうか。

 

あと慢性的な肩こりは葛根湯です。おためしあれ。

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