【国際中医薬膳師監修】むくみを改善する食材とは?簡単なレシピ付き

中医学におけるむくみとは?

体内の水分が過度にたまり皮下にあふれ、顔やまぶた、手足、ひどい時は全身に及ぶものを「むくみ」といいます。更に酷い人は、腹水や胸水を伴います。中医学では「水腫(すいしゅ)」と呼んでいます。水腫がでる原因は主に、「肺、脾、腎」に関係していると考えます。

日本は島国ということもあって、大部分は高温多湿な風土です。そこに加えて、冷蔵庫や自動販売機の普及により、冷たくて甘い飲料水を手軽に飲めることができるようになり、体内には冷たい食べ物や飲み物が常に溜まっている状態になっています。日本人の多くは、体の中が水浸しの状態です。しかし、この深刻な状態に気づいている人は少ないようです。心臓病や腎臓病、肝臓病、妊娠中毒症、薬物の副作用で浮腫がでることもありますが、一般の食事の不摂生もそれ以上に関係が深いと考えられています。

むくみの原因は?

病因病機

むくみは、全身における体内津液の生成、代謝、排泄の働きが低下することによって起きます。体内の津液は、それ自体動く力がなく、津液が体内をめぐるのは「気(目には見えないが、大まかに言えば気はパワーのことをさします)」の働きによるので、主な原因は気化作用(気の働きの一つで、飲食物を便に変えたりする働きなど)の失調をいいます。この気化作用の失調は外邪の侵入、あるいは飲食不摂生、過労による内傷などの原因により「脾」の運化機能の低下、「肺」の通調水道の機能の低下、「腎」と「膀胱」の気化機能の失調により引き起こされます。

原因は様々ですが、以下が主な原因として考えられます。

  • 外的要因(風邪、梅雨、水仕事しているなど)
  • 内的要因(脾が弱い、食欲がないなど)
  • 飲食不摂生(脂っこいもの、甘いもの、冷たいもののとりすぎ)
  • 過度な性行為

など

むくみを引き起こす食材一覧

  • インスタント食品
  • 梅干し
  • お菓子
  • 脂っこいもの
  • アイス
  • 冷たい飲料水

など

むくんでいると体にこんな症状がでる

靴や靴下がはきにくくなる

体重は減っているのに体型は変わらない

押すとなかなかくぼみが戻らない

食欲がない

舌が黄色い

便が乾燥

手足が冷える

腰より下のむくみが特にひどい

など

薬膳的分類

分類 メカニズム 症状の特徴 食事の原則 よく使われる食材と中薬
風水氾濫 風邪が皮膚や口、鼻から侵入し、肺の呼吸機能や水を送る機能が失調する。その為全身に水を送る働きが低下し、膀胱へと水分を運べなくなり、肌に水分が溢れ「むくみ」となって表れる。 発病は急、まぶたから手足そして全身がむくむ、発熱悪風が伴うなど 散風清熱・宣肺行水 ネギ、生姜、紫蘇、ハトムギ、緑豆、アスパラガス、きゅうり、冬瓜など
湿毒浸淫 できものが治らず、できものの毒素が皮膚や毛を通じて肺や脾に入り、正常な水液代謝ができなくなり、むくむ。 むくみが瞼から始まり、次第に全身に及ぶ。体にできものができ、悪化するとグチュグチュする。発熱悪風。 宣肺解毒・利湿消腫 小豆、冬瓜、とうもろこし、大豆、なつめ、ブロッコリー、菊花
水湿浸漬 湿気の多いところに長く生活し、雨に打たれるなどの水湿の邪気による。または、普段の食生活の乱れ(脂っこいもの、冷たい食べ物/飲料水、甘いもののとりすぎ)により、脾胃を損傷したために起こるむくみ。 全身むくみ、指で押すと凹みができる、食欲がない、体が重だるい、吐き気など 健脾化湿・通陽利水 とうもろこし、大豆、なつめ、小豆、はとむぎなど
脾陽虚衰 飲食不摂生や過労により脾気が損傷すると運化作用が低下し、水分が体に停滞し、肌に及べばむくみとして体に表れる 全身がむくむ特に下半身がひどい、押すとなかなかくぼみが戻らない、顔色は黄色、手足が冷たいなど 湿運脾陽・利水化湿 シナモン、唐辛子、故障、はとむぎ、山芋、黒豆、小豆、陳皮など
腎気衰微 生育不良、過度な性行為などで腎気を消耗し、膀胱へと水分を運ぶ力が弱っておこるむくみ。 顔面むくみ、特に腰より下が甚だひどい、指で押すとなかなかくぼみが戻らない、動悸、気が短い、腰が冷えてだるいなど 温腎助陽、化気行水 山芋、生姜、海老、ラム肉、黒豆など

巷で有名なむくみを取り除くおすすめ食材とは?

カリウム豊富な食材

バナナ

ほうれん草

アボカド

きのこ

長芋

きゅうり

スイカ

豆類

ハトムギ

冬瓜

サポニン豊富な食材

ごぼう

にんにく

小豆

クエン酸豊富な食材

グレープフルーツ

レモン

など柑橘類

ビタミンEが豊富な食材

アボカド

モロヘイヤ

など

薬膳的!私がおすすめするむくみにいい食材

冬瓜、きゅうり、ハトムギ、南瓜、小豆、生姜!!

ポイントは「瓜系」

冬瓜の薬膳的効能

性味:甘淡/涼

帰経:肺大腸膀胱

効能:むくみを改善してくれる冬瓜。主に瓜系はむくみを改善してくれる食材。その秘密は皮にあり。「冬瓜皮」という生薬が中国では出回っており、デトックス効果も高い。日本ではなかなか手にはいらないので、冬瓜の皮を干してお茶に煎じて飲むのが効果的!

きゅうりの薬膳的効能

性味:甘/寒

帰経:胃小腸

効能:体にこもった熱を冷ます。体の余分な水分、毒素を排出してくれる

ハトムギの薬膳的効能

性味:甘淡/涼

帰経:脾肺腎

効能:ハトムギの生薬は「薏苡仁(よくいにん)」といって、イボなどの薬にも使われているほど、毒素を排出してくれます。体の水分を尿から出してくれるので、尿が出にくい人にもおすすめ。またハトムギは、美肌効果や疲労回復効果にも優れています。女性には毎日取ってもらいたい食材のひとつです。

南瓜の薬膳的効能

性味:甘/温

帰経:脾胃

効能:消化器官を強くしてくれる、疲れやすい人、食後眠くなる人におすすめ。血行促進にも◎。体を温めながら、体の水分を排出してくれる働きがある、なので冷え性の人におすすめというわけ。

小豆の薬膳的効能

性味:甘酸/平

帰経:心小腸

効能:サポニンの成分が豊富で有名な「小豆」。薬膳的にも「利尿作用」に優れています。私の薬膳の先生も「小豆尿(あずきにょう)」と命名して尿の出る力が強いとおっしゃっていました。腹水、胸水、特に下半身のむくみを改善してくれる小豆。むくみが気になる人は、お菓子は洋菓子ではなく、和菓子にするのも薬膳のスタートです。

生姜の薬膳的効能

性味:辛/温

帰経:脾胃肺

効能:寒い邪気に襲われた風邪に最適。特に、インフルエンザなどのウイルス系の邪気を汗として追い出す力がある。冷えによる下痢、食欲不振、乗り物酔い、つわりに効く。夏の生姜は医者知らずという言葉あるように、夏にも積極的に摂取することをおすすめする。汗として余分な水分を排出してくれるので、むくみ対策にもってこいの食材である。

超!簡単!むくみにいいレシピをご紹介します♡

風水氾濫タイプの人におすすめレシピ

〜きゅうりとセロリの薬味添〜

《材料》

きゅうり 2本、セロリ 1本、プチトマト  6個、生姜 1片、紫蘇 10枚、ごま油 適量、醤油 大さじ1

《作り方》

  1. きゅうりは短冊切り、セロリは輪切り、トマトは半分にスライス、生姜と紫蘇はみじん切り
  2. 鍋にごま油を熱し、生姜を炒める。香りが出てきたらきゅうり、セロリを炒め、醤油で味をととのえる
  3. 最後に紫蘇とトマトを盛り付けて完成♡

腎気衰微の人におすすめなレシピ

〜羊肉黒豆湯〜

《材料》

羊肉 200g、塩コショウ 少々、生姜(スライス) 30g、煮黒豆 100g、長ネギ 1本

《作り方》

  1. 500mlの水を鍋に入れ沸騰させる。
  2. 黒豆、生姜、羊肉を入れ煮る。灰汁が出てきたらその都度取り除く。
  3. 長ネギを入れ塩コショウで味を整えて完成♡

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