薬膳を学ぼう!花粉症を薬膳の力で治そう!
花粉症の薬膳的な考え方
一般的に花粉症とは
そもそも花粉症の定義を以下の通りにまとめてみましたので参考に!
花粉が飛ぶ季節になると始まる、くしゃみ、鼻水、鼻づまり。スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で生じるアレルギー症状を「花粉症」と呼びます。医学用語では、「季節性アレルギー性鼻炎」。
現在、日本人のおよそ4人に1人が花粉症だと言われています。花粉症の症状が現れやすいのが、鼻と目です。
公益社団法人全日本病院協会のHPより
鼻の三大症状と言われるのが、くしゃみ、鼻水、鼻づまり。こうした症状は、風邪と間違われやすいのですが、風邪であれば1週間程度で治るのに対し、花粉症は花粉が飛んでいる間は続くこと、さらさらとした水っぽい鼻水が流れることといった違いがあります。
一方、目の三大症状と言われるのが、目のかゆみ、目の充血、涙です。
このほか、体がだるい、熱っぽい、イライラする、喉や顔、首がかゆい、集中力が低下するといった全身症状を伴うこともあります。
中医学(薬膳)ではどのように考えているのでしょうか?
では中医学では花粉症をどのように捉えているのでしょうか?少し専門的なお話をしましょう。
突発的に鼻が痒くなったり、くしゃみが連続的に何回も出たり、水のような鼻水が流れたり、逆に鼻がつまったりといった症状があります。これは春先に風邪(ふうじゃ)という邪気が花粉を運んでくるからと言われています。風邪の特徴は「よく動き、よく変わる」。鼻水が出てるなと思ったら、目が痒くなる。目がかゆいと思ったら、鼻がつまるといったこと。目もかゆいし、鼻もつまるといったことも風邪の仕業。花粉症を経験している人は分かりますよね〜〜
肺と花粉
中医学では「肺は鼻と深い関係がある」といって鼻には肺の働きが関係しています。肺が呼吸するとき、鼻は重要な気の通り道にになります。さらに肺には外部から体に悪影響を与える邪気から体を守る働きがあり、これが弱ることにより、外邪が容易に体内に入ってしまい、なかなか外に追い出せないのです。
肺の働きが正常だと、鼻の気の通りはよく、呼吸は正常で嗅覚も異常はありません。しかし、肺の気が停滞していると、鼻がつまり、鼻水も出たり、嗅覚が鈍ったり、声も出しにくくなったりします。
脾と花粉
また、脾は食べ物からエネルギーを吸収して、気を作る働きがあり、ここが弱ると肺の働きのもとである気の供給ができなくなります。中医学には「脾は気を生み出す元であり、肺は気の運行の中枢である」(脾為生気之源、肺為主気之枢)という言葉があります。肺と脾はお互いに依存しあっています。そこで脾が弱って気が不足すると、それは肺を弱らせる原因となります。肺が元気でいられるかどうかは脾が元気でいなければならないということです。脾には体の中の膵液を運行させる働きがあります。そして肺の呼吸(宣発、粛降)は気だけではなく、水にも影響を与えます。(通調水道)つまり、肺の宣降(呼吸)は水液の代謝という分野でも、脾の運行を助けているのです。上記でもお話したように、脾と肺はお互いに依存しあっているので、肺が上部へ水を外や下へ送ることができるのも、脾の運行の働きが背後にあるからです。そこで脾の働きが弱って体に湿気や痰が溜まると、多くの場合肺に影響します。このように脾が弱って生まれた痰は、肺に影響しやすいことから、中医学には「脾は痰を生む元であり、肺は痰を溜める場所」(脾為生痰之源、肺為貯痰之器)という言葉があります。
腎と花粉
次に腎の機能低下も花粉症と深く関わっています。腎は肺の働きを助けている他、体全体の原動力とも言える元気の存在する場所だからです。中医学には「肺は呼気を受け持ち、腎は吸気を受け持つ」(肺主呼気、腎主吸気)という言葉があります。肺と腎の関係が深いことが分かりますね。もし腎の気の働きが弱ると、呼吸は十分な深さを保つことができません。また慢性的な肺の病気で肺の気が弱り、それが腎に影響した場合にもやはり腎の気の働きが弱ります。すると「動くとすぐ息切れがする、呼吸困難(喘息)になる」という症状が現れます。
肺と腎にはさらに陰液を通じた関係もあります。腎陰は全身の陰の元。そこで腎陰の不足は(腎陰虚)は、肺陰虚を起こす原因ともなります。肺腎陰虚になると、咳・声がかすれる・痰・体がほてる・夜になると熱が出るなどの症状が出ます。
ということで、花粉症には「肺・脾・腎」の臓器が深く関わっていることを知っていただけましたかね?
体質別に見ると・・・
肺脾気虚の人・・・
文字通り、肺の気と脾の気が不足している人のことを言います。症状としては、
鼻が腫れぼったくてかゆい・くしゃみが何回も出る・鼻水が流れて止まらない・息切れ・食欲がなくだるい・声が小さい・顔色が白っぽく艶がない・汗をかきやすい・寒さに敏感になる・白くサラサラした痰が出る・お腹が張る・大便がゆるい・むくみなど
おすすめ食材
しいたけ・なつめ・山芋、豆類など
腎陽虚の人・・・
腎が冷え切っているタイプの人です。症状としては、
くしゃみが連続して何回もでる・水っぽい鼻水が止まらない・夜間のトイレの回数が多い・腰が重だるい・寒がり
おすすめ食材
ネギ・生姜・くるみ・ラム肉など
ちょこっとおせっかい
花粉症の人は予防の意味をふくめて、うがいと同時に鼻腔の洗浄を一緒に行いましょう。抵抗がある人は無理せずにうがいだけでも構わいません。無理は気を滞らせてしまうので、やめれることはやめましょう!!!
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