【薬膳コラム】体質について

体質について解説します☆

体質について

体質とは、いうなれば、その人の「身体の個性」。例えば、月経が、28日周期できっかり来る方もいれば、遅れてくる方、逆に早くくる方など、女性によって様々です。その他にも、風邪を引きやすい方もいれば丈夫な方もいたりと、環境の変化やストレスへの感じ方などは人それぞれ違っています。

体質は、父母から受け継いだ先天的な要因と、食生活などの後天的な要因が合わさって決まります。先天的に異常があっても後天的に補うことが可能です。生まれつき虚弱体質な人は、力がつく食べ物を食べることで、筋肉が付き、しっかり運動もできるようになります。逆に先天的な部分が強くても、食生活のバランスを崩してしまうと、身体に異変が起きます。例えば、脂っこいものの食べ過ぎは、気血のめぐりを妨げ肩こりや月経痛を引き起こすと考えられています。

また、薬膳の世界では、人間の体は「気、血、津液(しんえき)」の三つでできていると考えています。気は「パワー」、血は「赤い液体」、津液は「身体の中の水分」のことを指します。気・血・津液が過不足なく滞りなく体の中を巡っている状態が理想であり、薬膳ではこのバランスを整えていくことで、体質を改善させていきます。

気虚(ききょ)

気虚とは

上記で述べたように、体の中の「気」が不足している状況を言います。パワーが不足しているわけですから、元気がなかったり、体が冷たかったり、月経がだらだら続くなどの症状が出てきます。この症状に当てはまる人は気虚体質であると考えてください。

主な食材

鶏肉、山芋、芋類、お米、なつめなど

血虚(けっきょ)

血虚とは

身体の中の血が不足している状態のことです。血は栄養そのものが入っている血液のことをさします。女性であれば月経期間中は必ず血虚の症状になります。疲れやすく、元気がなくなったり、顔色は青白くなり爪が割れやすくなります。ここでポイントなのが、血虚だから血を補えばいい!と思いがちですが、血と気を補うことが大切です。先程も述べましたが、血の中に気も含まれています。なので気も一緒に補ってあげてくださいね。

主な食材

血を補う:鶏レバー、ほうれん草、黒豆、よもぎなど

気を補う:鶏肉、海老、牛肉など

陽虚(ようきょ)

陽虚とは

気虚の症状が進むと陽虚という症状になります。上記の気虚の項目でよりひどいのが陽虚です。例えば足腰が冷える、低体温気味、温かいものをいつも好むなどの症状です。陽虚の人は確実に冷えの症状が出ます。女性に多いのがこの陽虚タイプと言えます。

主な食材

海老、ニラ、赤ワインなど

陰虚(いんきょ)

陰虚とは

血虚の症状がひどいと陰虚の症状になります。例えば、のぼせる、硬い便が出る、口がよく渇くなどの症状がでます。更年期障害の症状の殆どがこの陰虚の症状であると考えます。

主な食材

クコの実、牡蠣など

気滞(きたい)

気滞とは

気が滞っている状態のことを言います。具体的には、気の働きの①が深く関わっています。気のめぐりが悪くなると、お腹が張りやすい、イライラしやすい、感情で張りが左右されやすいといった症状になります。

主な食材

鮭、玉ねぎ、柑橘類など

血瘀(けつお)

血瘀とは

血の巡りの悪いことを中医学では血瘀と言います。血の巡りが悪いと気の巡りも悪くなると考えます。血の巡りをよくすることはもちろん、気滞の解消も同時におこなってくださいね。血瘀の症状としては、血の固まっているところに刺すような痛みを感じる、女性ならどろっと経血が出るなどの症状になります。この血瘀が原因で不妊症の可能性も考えられます。

主な食材

気の巡りをよくする:鮭、玉ねぎ、柑橘類など

血の巡りを良くする:黒砂糖、いわし、カカオ(カカオ70%以上のもの)など

水滞(すいたい)

水滞とは

体の中の水分が滞っている症状です。むくみ、水様便、黄色のネバネバしたおりものなどの症状が現れます。水の流れをよくするのはもちろん、気の巡りをよくすることも大切です。

主な食材

気の巡りをよくする:鮭、玉ねぎ、柑橘類など

水の巡りを良くする:ハトムギ、小豆、茄子など

 

 

 

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