風邪を引いた時の漢方の選び方(3)

風邪を引いた時の漢方の選び方の紹介をしていますが、これまでの紹介している漢方は「風寒感冒」のときに使える漢方薬になります。あくまでの風熱感冒のときに間違えて使用してしまうと大変なことになってしまうのでそこは慎重に。

あと、あくまでも私の考えをブログに書いているので参考までに。

 

さて次の漢方薬は加味香蘇散(かみこうそさん)についてお話をしていきたいなと思います。

ふむふむ。このブログを読んでくださってる方は本当に漢方や風邪について熱心な方が多いのではないでしょうか。私もまだ勉強している身なのでおそらく皆さんよりかは知識は浅いと思います。

余談ですが、漢方は本当にたくさんの種類があります。風邪を治す薬で分けても本当にたくさんの種類があります。熱を下げる漢方薬といってもうんと種類があります。なので頭でっかちになって「この症状にはこの薬!!」と決めつけないほうがいいかと思います。柔軟に物事を考えてみてくださいね。

あと漢方薬を使うときは、例えば風引いたときは「あ、風引いたかも」というときに使用してください。風邪が悪化してからだとすぐ治らないからです。なのでここぞ!というときに使用してくださいね。自分の治癒力も大事にする漢方薬なので是非常備しておいてください。

 

さて本題に進めさせていただきますね。

加味香蘇散を使うときは一年中風邪引いている人っていませんか?明らかに体が虚している人(体のエネルギーが不足している人乃ことを私は虚していると言います)に対して処方します。虚弱体質の人っていますよね。全体的にエネルギー不足ということなので、常に邪気に侵されやすいです。

体のエネルギーが不足している人も大丈夫な薬ですので、年配の方、月経期の女性にも使用できます。安心ですよね。効き目は麻黄湯や桂枝湯と比べるとやはり弱いです。なので先ほどもお話したとおり、「やばい、風邪かも」と感じた瞬間にのんでください。早めに手を打たないと邪気がどんどん体を蝕んでいきます。自分の体質が虚弱かもと感じた方はこの薬をカバンの中に潜めておくのもいいかと思います。

気の巡りが悪い人にも使えます。気の巡りが悪いとは中医学では頻繁に出てきますが、なんだ?っていう感じに思えますでしょう。ちょー簡単に言うと「イライラする!」と言った人だったり、「お腹が張ったり」する人のことを指します。気虚(体が虚弱の人)の人も使えるし気の巡りの悪い人(気滞;きたい)の人に使えるのですごくいいですよね。

 

  • 体が虚弱体質の人、年配の人、生理中の女性の人
  • 一年中風邪を引いてしまう人
  • イライラする人、お腹が張る人
  • 頭痛、首のこわばりを感じる人
  • 鼻水、鼻づまり
  • 体の節々が痛い
  • 発熱悪寒
  • 汗が出ない
  • 食欲不振

などにとてもいいです。これ全部が当てはまらなくてもいいです

先ほども薬としての効果は優しいです。虚弱の人にも使用できる薬なので。だから、邪気がまだ体の中に侵入してきてないときに使うのが一番効果的です。麻黄湯や桂枝湯などは体の中に侵入してきてからでも間に合いますが、体の表で邪気が入ってくるか来ないかと言うときにこの加味香蘇散を使うといいでしょう。

 

加味香蘇散は字の通り「加える味」と書いてあるので香蘇散っていう薬もあります。なので香蘇散をまず紹介したいと思います。

蘇葉(そよう)、陳皮、香附子(こうぶし)、生姜、甘草

が入っています。

蘇葉はなんとなく紫蘇っていうイメージがつきません?笑 なのでこれは紫蘇と思ってくれればいいです。邪気って口で邪気を吸い込んだら一番最初に行く臓腑は肺に到着するのです。なので肺は邪気に一番侵されやすいです。風寒の邪気に肺がやられた!って思ったらまず最初に考えるのが麻黄ですが、これはインフルエンザにも使用する薬なので強すぎます。なので蘇葉が使われます。夏の麻黄と言われるくらいの効き目はあります。蘇葉は邪気をちらしてくれる働きを持っている他、肺系にも向くので邪気が肺に入ってきたらその邪気と戦ってくれます。

陳皮は薬膳を知っている方はご存知だと思います。みかんの皮のことを指します。みかんは柑橘類でとても香りが良く、気滞の人に陳皮をよく処方します。そして体を温めてくれる力を持っているので風寒の邪気に侵された体にとってもいい生薬です。

香附子は単体で見ると肝鬱気滞(かんうつきたい;簡単に言うと肝の気の巡りが悪いのでイライラして爆発してしまうという現象のことです)の人にいいです。女性のための生薬ですね。でもここでは、香附子の別の強み三焦(さんしょう;簡単に言うと肺脾腎)を通して気の巡りをよくします。陳皮と同じような働きをしますね。陳皮hば脾胃の気の巡りをよくしてくれますが、香附子は肺脾腎の流れをよくしてくれます。

生姜はしょうがです。しょうきょうと言いますが、皆さんのイメージしてもらっているあのしょうがです。汗をかいて発散させてくれます。

甘草は調和の役割をしてくれます。

 

上記+

荊芥(けいがい)、防風(ぼうふう)、秦艽、蔓荊子、川芎

 

荊芥(けいがい)は蘇葉と同じく風寒を発散し、脾胃の気の巡りを調整します。

防風、秦艽は肌の風湿を取り除き、体の痛みも一緒に取り除きます。さらに蔓荊子と一緒に風寒を散らしてくれます。

川芎は血液の中の気を巡らせてくれます。

 

一年中、そして月経期にも使えるこの薬は重宝しますね。

お役に立てれば嬉しいです。

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