つわりについて

中医学とつわり

目次

  • 妊娠中におこる病気「妊娠病」とは?
  • 中医学とつわり(悪阻)
  • 病因病機

脾胃虚弱タイプの人とは?

肝胃不和タイプの人とは?

  • 脾胃虚弱・肝胃不和がひどくなってしまうと・・・・

妊娠中におこる病気「妊娠病」とは?

妊娠初期って何があるかわからず、不安ですよね。妊娠中におこる病気(妊娠病)は妊婦の健康に影響するだけではなく、胎児の発育を障害して流産や早産、切迫流産を引き起こす場合もあるので、常日頃から予防するとともに発症後の看護にも注意する必要があります。

妊娠病には「つわり」「腹痛」「子宮外妊娠」「胎動不安」「難便」「妊娠小便不通」「難産」などがあります。なんでこんな症状になるのかというと、①受胎後に血は子宮にあつまって胎児を養うため、妊婦の体は血だけが虚した状態となり、陰が不足し陽が活発に動き、体が火照ったり、イライラしやすくなる②胎児が次第に大きくなると、気を閉塞して昇降機能が失調する。多くの妊婦はこの生理的変化に適応できるが、体質要因などから臓腑の気血に異常がみられると、妊娠後に邪気を感受したりすると、損傷が臓腑、気血、衛任脈に波及して妊娠病を引き起こします。

妊娠病治療においては、原則として疾病治療と安胎の両者を重視します。妊娠期間中には、下剤薬、気を失わせる薬などは使用を禁忌します。しかしそれを本当に必要とする場合は「根拠があって行うのであれば胎児を助けることができ、また母体えの損傷もない」に従って適切な薬を選択するべきであるが、使用量は厳密に計算して、胎児を損傷しないように注意しなくてはいけません。

中医学とつわり(悪阻)

妊娠初期(妊娠6〜12週頃)に胸が苦しく吐きたいような気持ちになったり、または嘔吐、めまい、食べ物の匂いを嫌う、食べるとすぐに吐き出すなどの症状を「悪阻」といい、「子病」「病児」「阻病」などともいいます。

金匱要略(きんきようやく)には桂枝湯(けいしとう)による妊娠悪阻治療の記載があり、また「諸病源候論」では「悪阻候」として専門的に論述されています。

「妊娠悪阻」は妊娠初期によくみられ、胸が苦しくなったり、酸っぱいものを食べたがる・好き嫌いといった症状だけの場合や、昼間に時々痰が混ざった嘔吐をするだけの場合もあります。これらは妊娠初期の正常な反応であり、一般に妊娠3ヶ月を過ぎると改善すると言われます。

また「胎産心法」に悪阻とは、胎気があるために悪心して、飲食を障害するものを指します。虚弱な人が妊娠すると、横になることを好み、身体が重く、頭がぼんやりしてめまいが多くなります。食べ物の匂いを嫌い、酸っぱいものや塩辛いものを好むなど特定の嗜好がみられます。嘔吐がひどくなったり、痰を吐くこともあります。悪寒発熱も伴います。これらはすべて胃気虚弱に痰と期待を兼ねているものです。また体質的には虚していないが、妊娠によって気が下行できなくなって嘔逆を起こす場合があります。これらは妊娠3ヶ月以降から次第に止まっていきます。

薬膳は、食事により症状を改善することを目的とします。妊娠期間に何かしら症状が現れたときには必ずお医者さんに相談してください。


病因病機

つわりの発生は何が原因なのでしょうか?

①脾胃虚弱タイプの人とは?

妊娠6〜12週ごろに胸が苦しくなる、嘔吐して食欲がない、疲労感が有り眠い、味が感じられない、全身の無気力、胃腹部の張りなどの症状がみられます。

なんで?

→妊娠期には胎児を養うため腎(子宮)で血が盛んになります。脾胃虚弱体質の人は、血が不足すると、脾(胃)の機能が失調します。その結果、悪心・食欲不振・味覚低下・疲労感・食後眠いなどの症状があらわれます。

※痰がからむ場合は痰を一緒に取り除かなくてはいけないので、摂取したい食材を慎重に選びましょう!

脾胃虚弱体質の人におすすめな食べ物

本当に気持ち悪いと思いますので、食べれるものを食べてほしいですが、ものによっては脾胃の機能をより悪くしてしまう可能性があります。私がおすすめしたい食べ物が「生姜」「陳皮」「棗」の3つ!スーパーなどで手に入りやすいですし、「薬膳ちょっと知ってるーーーー!」って言う人なら絶対に聞いたことあるからです。

何でもいいので生姜を入れてみてください。生姜の香りで気分もリフレッシュできると思うので、本当におすすめ!しかし私はつわりのときはこの土臭さがだめでした;;

でも、薬膳的には脾を強くしてくれるし、体を温めてくれるので妊娠中のつわりにおすすめ!でも、無理!と思ったら食べないこと!

「陳皮」はみなさん耳にしたことはありますよね?薬膳といえば・・・みたいな食材ですもんね!みかんの皮を干したもの!もし陳皮が買えなかったら、柑橘類の皮を干して刻んで使ってください。私は陳皮ならつわり時のときいけました!

「棗」は「なつめ」。甘くて美味しいです。なんか、甘いものなら食べられる!という人も多いのでは?こんなときにアイスとか食べちゃうと、脾を傷つけてしまいます;;でもつわりのときって冷たいものがグイグイいけちゃうんですよねー、なんかオレンジジュースとかサイコーみたいな感じになっちゃう。けど、それもNG!冷たいものですからねーー。そんなときは棗がおすすめですよ。温めてくれる力もあり、脾を強くしてくれます。よく赤い食べ物(小豆、なつめ、くこのみなど)は体にいいって聞きません?今聞いた人は覚えておいてねー

つわり時は辛いですけど、赤ちゃんが元気に育っているということで頑張って乗り越えましょう!!育児や仕事しながらのつわりって本当に死にたいけど、かわいい子どもが生まれてくる!と思えば、がんばれます!生まれてからのほうがとっても大変ですからね;;笑

②肝胃不和タイプの人とは?

妊娠初期に酸っぱい液や苦い液の嘔吐、胸が張って脇腹が痛む、頭の張り、めまい、喉が渇く、口が苦いなどの症状がみられます。

→肝気鬱結(かんきうっけつ)により疎泄機能が失調すると、肝気が上逆して胃を犯し、胸がいっぱいになって嘔吐します。肝の気が盛んになって活動し続けると、両脇張って痛み、ゲップやため息をつきやすくなります。肝と胆は表裏関係にあるので、肝の気が上逆すると、胆気の流れに問題が起こり、胆気・胆汁が上逆し、漏れ、口が苦、黄緑色の苦い液体を吐いたりします。

肝胃不和タイプの人におすすめな食材

肝胃不和タイプさんも脾胃虚弱タイプさんと同じくお料理を作って食べよう!っていう体力がないですよね。なので、ポイントをお伝えするので、ご自身に合った食材を使って召し上がって頂ければと思います。

肝胃不和タイプさんは気の巡りが悪くなっているので、気の巡りをよくする食材を選ぶことを考えましょう!気の巡りをよくする食材の代表な食べ物が「柑橘類」!好きな柑橘系のお茶を飲んだりすると気持ちもスッキリするでしょう。また柑橘系の入浴剤やハンドクリームなど香りでリフレッシュすることもおすすめです。

他の食材では、ピーマン、甘酒、鮭、八角などがおすすめです。

脾胃虚弱・肝胃不和がひどくなってしまうと・・・・

上記の脾胃虚弱・肝胃不和のいずれの場合においても、嘔吐が止まらないと摂食に影響を及ぼし、身体の中の陰液と気が消耗して精神疲労、体重減少、両目に正気がない、体の脱力感などを生じる恐れがあります。さらに嘔吐が激しくなると、嘔吐物に血が混じり、発熱して口が乾き、尿量が少なく便秘などの症状がみられます。この症状を気陰両虚といいます。この場合、補気・滋陰の食べ物を食べましょう。

気を補う(補気)食べ物

玄米・もち米・さつまいも・じゃがいも・やまいも・氷砂糖・白砂糖・なつめ。かぼちゃ・舞茸・エビ・鮭・たこ・ぶり・牛肉・豚肉・甘酒など

陰液を補う(補陰・滋陰)食べ物

やまいも・しろきくらげ・ほうれん草・人参・いか・牡蠣・豚肉・チーズ・ヨーグルトなど

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