【薬膳コラム】私達の体を作っている気血津液-気編-

中医学では人間の生命活動を維持するのは「気血津液」の要素が必要だと考えます。気血津液が体内をバランスよく循環することで、五臓六腑が正常に活動し、(正)気が充実し病気にかかりにくくします。

気とは?

生命活動のエネルギー源。元気・宗気・営気・衛気の4種類の気があります。この4種類の気が弱ってくると、それぞれの働きに影響が出てきて、体に不調が現れます。

元気は「お元気ですか?」の元気。元気が不足すると、疲れやすくなり、抵抗力や免疫力が低下すると考えられています。また、両親からもらった先天の精に栄養物質が加わってつくられたものを言います。

宗気とは、胸に集まっている気のことを指します。五臓のうち、心と肺は胸にあるので、宗気の影響を受けやすいです。宗気が充実していると心の働きが活動的になり、心拍が力強く血を送り出し、肺もよく空気中の清気を吸い込みます。肺と喉は密接な関係があるので、宗気が少ないと声が小さくなりがちで、声に出した言葉をはっきりさせる働きがあります。また自然界から吸い込んだきれいな気に栄養物質が結びついて作られています。

営気とは、栄気とも言われ、人間の栄養を運ぶ血に存在すると考えられています。血を流すのは気と考えているので、営気が不足すると血の流れが悪くなります。栄養が豊富で、全身に栄養とうるおいを与えています。栄養物質から作られています。

衛気とは、体を防御する気。衛気が弱ると、邪気が体に侵入しやすくなり、病気にかかりやすくなります。衛気は邪気が体の中に入らないように全身に行き渡っています。また、体を温めたり、汗をコントロールしたいして、体温調節をします。

気の働きはとは?

推動作用、温煦作用、防御作用、固摂作用、気化作用の5つ。

推動作用は、気や血、排泄物を動かし、血と津液を全身に循環させています。血や津液は物質なので、単体で動くことができません。同様に、汗や尿、便なども気の働きによって排泄されます。また、臓腑が正常に働くためにも必要な作用です。

温煦作用は、体を温めて、体温を維持する働きがあります。血や津液は冷えているとかたまり、滞ってしまいます。体を温めることによって臓腑や組織が正常に働き、正常な生理活動を行うことができます。

防衛作用は、体表に気を巡らせ、外から邪気が侵入するのを防ぐ働きがあります。これは「衛気」の働きの一部で、防衛作用と呼ばれています。気が不足していると邪気が侵入しやすくなり、風邪をひきやすい、熱が出やすい、すぐに寒気がするなどの症状が現れます。

固摂作用は気や血、津液など液体状のものが体の外から溢れないように防ぐ働きをしています。例えば、血が血管の外に溢れたり、汗や尿、精液やおりものなどが出すぎないようにしています。また、内蔵が下に下がらないようにする働きもこの固摂作用なのです。

気化作用は、気の運動によって生み出される物質変化のことを言います。気の働きによって、気・血・津液はそれぞれ新陳代謝し、必要に応じて他のものに変わることができます。例えば、飲食物を消化して作られた栄養物質から血や津液を作る、体内で不要になった水分や尿や汗に変化させるなどがこれに含まれます。出血したときに減った血をお義なために津液が血に変化しますが、これも気の働きによるものです。

気のバランスが乱れたら・・・

臓腑の機能が低下する、風邪をひきやすい、むくみ、汗が出ない・逆に出過ぎる、疲れやすいなどの気虚の症状が出やすくなります。また、気のめぐりが悪くなる気滞、気逆などの症状が現れます。

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