【薬膳コラム】食物の分類の一つ「帰経(きけい)」

食物の分類である、帰経(きけい)を解説します☆

帰経(きけい)って?

人間には五臓六腑があります。五臓とは「肝、心、脾、肺、腎」、六腑とは「胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦(さんしょう:水分の通り道)」のことを言います。薬膳の世界では、この五臓六腑を「臓腑(ぞうふ)」と言い、これら臓腑は「経絡(けいろ:臓腑をつなぐ道のようなもの)」によって結ばれていると考えます。この経絡を通じて、血のめぐりをよくしたり、骨を丈夫にしたり、皮膚に潤いを与えたりしています。

「帰経」とは、食材などが、経路を通じて、臓腑(五臓六腑)や部位(手足や気血など)にどんな働きがあるかを示したものです。どの五臓に効くかによって、以下のように働きが変わってきます。

「肝」に効く

「肝」に効くとは

肝胆の働きを改善することです。薬膳では、肝が悪くなると目も悪くなるとされています。視力低下、疲れ目、緑内障などの症状は、肝の働きの低下かもしれません。

主な食材

鶏レバー、豚レバー、菊花、クコの実、うこんなど

ちょっと上級

酸味は肝胆に入ると言われており、肝胆の疾患を改善する働きがあります。(山査子(さんざし)など)

 

「心(しん)」に効く

「心(しん)」に効くとは

心小腸の働きを改善することです。不眠、動悸、夢を多くみる、尿がお米のとぎ汁のように濁る、などの症状は心小腸の働きの低下かもしれません。

主な食材

豚ハツ、百合根、小豆、きゅうり、レタスなど

ちょっと上級

苦味は心小腸に入ると言われており、心小腸の疾患を改善する働きがあります。(苦瓜、緑茶など)

 

「脾」に効く

「脾」に効くとは

脾胃(ひい)の働きを改善することです。内蔵下垂(胃下垂など)、月経がダラダラと続く、不正出血、胃もたれ、胃痛、などの症状は、脾胃(ひい)の働きの低下かもしれません。

主な食材

山芋、生姜、なつめ、きゃべつ、大根など

ちょっと上級

甘味は脾胃に入ると言われており、貧血、食べても食べても太らない人の症状を改善する働きがあります。(山芋、ナツメなど)

 

「肺」に効く

「肺」に効くとは

肺大腸の働きを改善することです。例えば、咳が出る、便秘、皮膚の乾燥などは、肺大腸の働きの低下かもしれません。

主な食材

ネギ、大根、生姜、蜂蜜、松の実など

ちょっと上級

辛味は肺大腸に入ると言われており、咳の症状を改善する働きがあります。(ネギ、生姜など)

 

「腎」に効く

「腎」に効くとは

腎膀胱の働きを改善することです。冷えがひどい、健忘(よく忘れる)、腰が痛い、歯が痛む、骨の異常、おしっこが近い、などの症状は腎膀胱の働きの低下かもしれません。

主な食材

海老、くるみ、山芋、白菜、西瓜など

ちょっと上級

鹹(かん)味は腎膀胱に入ると言われており、糖尿病や甲状腺低下を改善する働きがあります。(昆布、海藻類など)

 

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