【薬膳コラム】冷えと肌のトラブルは密接な関係がある。冷えを治して、肌の調子を整えましょう!!

女性は「美」を追求する生き物

女性に生まれたからには「いつまでも綺麗にいたい」と思うのが本能です。「美」に対して惜しみなく努力するのもまた本能です。

ところで今あなたはおいくつですか?年代によって肌の悩みはかなり異なってきます。

10代で肌トラブルに悩んでいる方はきっと少ないと思います。新陳代謝もよく、肌の細胞が次々に生まれ変わり、気になっていた肌のトラブルも気づいたらなくなっていたという人も多い(多かった)のでは?

20代半ばから「肌トラブル」を経験する人は多く、私の料理教室にも「肌の乾燥が気になる」「シミが気になる」という人は多いです。しかし今まで身につけたメイク術でなんとかカバーしているのが現状です。

そしてここからが問題。30代になると一気に肌のトラブルが加速する年代です。20代の頃のように「メイクで隠す」ということが難しくなってくるのです。肌のきめ細かさがなくなり、化粧を塗っても塗っても「シミや毛穴が目立つ」のが現実。

そして40代になるとしっかり肌のためにしてきた人とそうでない人の差が見え始めます。例えば、「しっかりとお化粧を落として寝た」「ご飯は手料理のものをなるべく食べた」など、そういう人ほど肌へダメージは少なく、40代でもピッチピチのお肌であり続けることができるのです。

肌を褒められる人になろう

「肌が少し荒れてきた?」と言われたことってありませんか?私は第一子を妊娠中(当時26歳)に顎まわりや首もとにかけてニキビが大量にでき、「いつも通り自然に完治するだろう」と考えていたのですが、3ヶ月しても大量のニキビは治らず、ニキビ跡(いわゆるクレーターなのかな?)ができてしまいました。そういう時に限って友人の結婚式や私自身が出産して友人と会う機会が増えたりとか・・・たくさん人に会いました。その時にみんな揃って口にした言葉が、「肌が少し荒れてきた?」や「ニキビ大丈夫?」「肌どーしたの?」という言葉を一斉に浴びました。「肌」に対してマイナスな言葉を浴びるとなんだか「全否定」されたような気がします。「食生活がおかしいのか?」「化粧品が合わないのか?」「睡眠不足なのか?」「ストレスをためこんでいるのか?」など小さな心当たりが大きく膨らみ、ネットで対策を検索しまくる始末。

そんな体験をしてきたからこそ、肌トラブルに悩んでいる人の気持ちがすごくよくわかります。この記事を読んで参考にしていただけたらと思います。

冷えが原因の肌トラブルとは?

主にしみ、しわ、くすみ、ニキビ、乾燥のトラブルと冷えは密接に関係しています。冷えていると体に流れる血の巡りが悪くなり、老廃物が溜まりやすくなり、新陳代謝が低下し、皮膚の細胞が上手にできなくなり、しみ、しわが増える要因となるわけです。さらに肌の再生を促すホルモン「エストロゲン」の低下により、肌荒れが生じます。追い討ちをかけるように、冷えて血流の流れを悪くなる=リンパの流れが悪くなるので、むくみの原因になり、顔がパンパンに腫れるなどの症状が出ます。

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薬膳と美肌

薬膳で「美肌」を考える場合、一番は「血の巡り」がいいということ。血の巡りが悪い人を「血瘀(けつお)」といい、肌のくすみや透明感を失う、ニキビの原因と言われています。さらに唇の色や歯茎の色が悪い人も「血瘀」の体質だと言えます。「血」とは簡単に体に栄養素を運んでいる液体と考えるので、この血の巡りが悪いと体に栄養が行き渡らず、新陳代謝が低下します。肌の透明感やくすみ、しわの原因になり、目の下のくまも増えてきます。

中医学(薬膳や漢方、鍼灸、按摩などの原点)のバイブルと言われる「皇帝内経(こうていだいけい)」には女性は7の倍数で体が変化すると書かれています。

女子七歳. 腎氣盛, 齒更髮長

二×七而天癸至, 任脈通, 太衝脈盛, 月事以時下, 故有子

三×七, 腎氣平均, 故真牙生而長極

四×七, 筋骨堅, 髮長極, 身體盛壯

五×七, 陽明脈衰, 面始焦, 髮始墮

六×七, 三陽脈衰於上, 面皆焦, 髮始白

七×七, 任脈虚, 太衝脈衰少, 天癸竭, 地道不通, 故形壞而無子也.

【訳】

女性は7歳で腎気が盛んになり、歯が生え変わり、髪が伸びる。

14歳で性ホルモンが出て、任脈が通じ、太衝脈が盛んになって月経が定期的に始まるので子供が産める。

21歳で腎気が充実し、親知らずの歯が生え、歯が生えそろう。

28歳で筋骨が丈夫になり、髪の毛も多くなって体は最高潮になる。

35歳で陽明派が衰え始め、髪のツヤがなくなり、髪の毛が抜け始める。

42歳で三陽の経脈が上半身で衰えるので、体が疲れたようになり、髪が白くなり始める。

49歳で任脈が虚し、大衝脈も衰え、性ホルモンもでなくなり、月経がなくなり、体型も崩れ、子供も産めなくなる。

この書物は約2,000年前に書かれたものなのですが、今でも通用するかと思います。そして体の変化があるように肌も変化していきます。年齢とともに体との付き合い方を変える人は多くても、肌へのケアを変える人は少ないです。肌トラブルを感じてから肌ケアを変える人はいますけどね。しっかりと年齢に合わせたケアが大事ということを言いたいのです。

食事と美肌

「肌は内臓の鏡」とよく言われています。体の内部が綺麗であれば、精神的にも良好であり、肌の状態も良好になります。そして、心と体は表裏の関係であるということです。中医学ではこの世の世界は全て「陰と陽」の2つにわけることができるという哲学があります。例えば、「陰」は「下」、「陽」が「上」。他には「陰」は「温」、「陽」は「冷」と分類され、「陰」があれば「陽」があるように、この世界は表裏の関係を持っているということです。例えば、便秘の人は顔がふきでものやニキビに悩まされている人が多いですよね?即効性のある西洋洋医学の力でニキビを治し、根本の原因である「大腸」を強くしなくてはいけません。この場合、ニキビができる原因は「便秘」。その便秘を改善することが体質改善になります。なので「大腸」の働きを強くしなくてはいけませんよね?

そして、ここでの表裏関係は「大腸」と「皮膚」です。切っても切れない縁です。上記で述べたように大腸に問題があれば、皮膚に問題があると考えました。逆もあります。皮膚に問題がある人は大腸に問題があります。

温めると美肌の他に健康につながる!

冷え性の人の多くは、更年期で悩んでいる人も多いです。もし、まだ更年期が訪れていない人は、今からでも遅くありません。自分の冷えと向き合うチャンスです。

「温かい体」には「温かい心」がつきものです。「温かい体」の人はせかせかしませんし、イライラもしません。心を冷やす前に、しっかり養生をしましょう。「温かい体」の人はシミシワ、肌の乾燥もありません。

これからの症状を悪化させる前に朝起きたら温かいものを飲むなど無理なく温活をプラスしてみましょう♩

冷えを改善して美肌を手に入れるオススメ食材!

【冷えの初期】

体の末端が冷え、にきび、肌荒れ、月経痛に悩んでいるあなたへ

血の巡りが悪くなっている可能性があります。

黒豆、黒ごま、黒米、青魚(いわし、秋刀魚など)、プルーン、チョコレート(カカオ70%以上のもの)など黒いものを中心に食べるようにしましょう。

【冷えの中期】

お尻やお腹を触ると冷たい、むくみ、便秘などで悩んでいるあなたへ

水分の代謝が悪くなっている可能性があります。

生姜、唐辛子、にんにく、大葉、ネギ、あずき、緑豆(緑豆もやしOK)など体の水分を排出してくれるような食材を心がけましょう。

【冷えの後期】

上半身が冷えるのに下半身は冷たい(冷えのぼせ)で悩んでいるあなたへ。この症状で悩んでいる方は心も冷えている可能性があります。かなり重症なので、早めの処置をおすすめします。

気の巡りが悪くなっている可能性があります。

玉ねぎ、鮭、柑橘類(金柑がおすすめ)などの食材を摂取しましょう。香りがよいものは気の巡りをよくしてくれます。ハーブティーでも大丈夫ですので、毎日続けることを目標にしましょう。

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興味をお持ちいただきありがとうございます。La Santeでは一人ひとりとの対話を通じて、体質把握から、不調の根本原因、改善策をカウンセリングしていきます。皆様にお会いできることを楽しみにしています。

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